2026-05-25観察OBS-001
朱が印鑑に到達した日
三層の一致
ある日、ブラウザで自分のサイトを見て「この印鑑みたいな色、良い」と 口にした。その瞬間に気づいたのは、色を選んだときの設計意図と、 実装され、目に入ったときの感受が、一致していたということだった。
サイトのブランドカラーには朱を選んでいた。理由は「漆器」「印鑑」 「朱印帳」といった日本の文化記憶を借りるためで、権威と真面目さ、 古さの三要素を、研究所の佇まいに注入したかった。使用面積は 全体の 3% 以下に抑えると決めた。
実装では、サイト名のロゴ部分に朱を配置し、研究内容セクションの CTA リンクと、四段の図の矢印に朱を使った。それ以外は使わなかった。
そして完成したサイトを目視で見た瞬間、「印鑑みたい」という 言葉が自然に出てきた。これは設計時に意図した文化記憶のうち 「印鑑」が、自分自身の感受として再到達したことを意味する。
観察
設計意図、実装、感受。この三層が一致する瞬間は、ブランドが 正確に効いていることを示す。色を選ぶことは、文化を借りる ことだということを、自分のサイトで実証した一日になった。